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今月の聖句と主題

2023年6月の聖句と主題

2023-06-01
チェック
今月の聖句
「主はわたしたちを造られた。」
(詩編100編3節)

 旧約聖書の創世記という書物に天地創造の教えがあります。神さまが7日間で世界を創造した物語です。聖書によれば、天地創造の1日目に神さまが光を作って、昼と夜がわかれました、そのあとも神さまが天地創造を続けて、2日目に空ができて、3日目に陸地と海と植物ができて、4日目に太陽と月と星、5日目に海と空の生き物が作られ、6日目に人間が造られたと書かれています。この最初の人間がエデンの園のアダムとイブです。今日の聖書は「詩編」という文書で、この神さまの創造のわざに触れているものです。
 この「神が7日で世界を造られた」というのは、とてもそのまま信じられるものではないです。でも教会では、「人間は神さまによって存在している」というのは受け入れ、この創造物語を神さまからのメッセージとして受け取っています。そのメッセージとは、神さまは愛にあふれているので、すなわちその神さまに造られた人間は、必然的に愛されるべき存在だということです。愛の神さまに造られたということは、誰にでも無限の価値があるということです。天地創造の物語は、人間は誰でも愛されて生まれてきた、ということにつながっていきます。人間はそのままで愛されるべき存在であり、かけがえのない大切な存在であるということが、聖書では絶対的な大前提です。
 ときどき教会の信者さんなどから、「人間なのでどうしても苦手な人や嫌いな人というのがあるけれど、その人も大切な存在だと思わないといけないでしょうか」と質問されることがあります。ただ、神に造られた人間の尊厳は、日常の好き嫌いの感情とはまた別の次元です。日常のレベルを超えた根本的な前提の部分で、人はだれでもそのままで大切で、かけがえのない愛されるべき存在です。その前提があるから、イエスはどんな人でも大切にし続けました。わたしたちもその神さまからの愛にしっかりとつながりつつ、日々の保育の働きに取り組んでまいります。
(園長 西澤 献)
今月の主題
0・1・2歳児
~なにかな なんだろう~
・保育者の祈りやさんびかを歌う姿に触れる。
・自然に触れ合う中で不思議に出会う。

3・4・5歳児
~見つける~
・礼拝を通して、神さまの存在を知る。
・友達と一緒に賛美し、礼拝をする喜びを感じる。

2023年5月の聖句と主題

2023-05-01
今月の聖句
「主よ、お話しください。僕は聞いております。」
(旧約聖書 サムエル記上3章9節)

 今月は旧約聖書から、「サムエルの祈り」として知られる物語の一部です。旧約聖書にはよくありますが、教訓を伝える短い物語です。
 サムエルは神殿で、毎日神さまのために働いていました。大きな神殿のすみずみまで掃除をし、何種類ものいけにえの供え物を集めて、供え物を燃やすなど、仕事はたくさんありました。サムエルは毎日とても忙しく、神さまのことを考える余裕がなくなってしまいました。
 そうしたら神さまが、ある日サムエルを呼びました。「サムエル、あなたに伝えたいことがある、こっちに来なさい」。サムエルは、それが神さまだと気づきませんでした。誰かほかの人が呼んだかと思って、一緒にいた仲間のところに走って行って、「お呼びになりましたか、私はここにいます。」と言いました。でもその人は、「呼んでないです」と答えます。「あれ、おかしいなあ」と、サムエルは思いましたが、「呼んでない」と言われたので、持ち場に戻りました。
 しばらくして、サムエルはまた声を聞きました。「サムエル、こっちに来なさい」。サムエルはもう一度仲間のもとに行って、「お呼びになりましたか。」と言いました。でもまた、「呼んでない」という答えが返ってきました。サムエルは不思議に思いますが、でもまた戻りました。
そしたらもう一回、同じ声が聞こえました。サムエルは腑に落ちないまま、また仲間のところに行ったら、仲間は、「きっとそれは、神さまじゃないかな」と教えてくれました。そのときもう一度、「サムエルよ」という声が聞こえます。サムエルは今度は自信をもって、「はい神さま、どうぞお話しください。私はここにいます。」と答えた、というお話です。
 愛や、思いやりや、感謝といったものは、気持ちに余裕がなくなると、人間は忘れていくものです。でも、それは無くしたわけではなくて、忘れているだけです。わたしたちの心の中には、いつでも愛があって、困難を乗り越える力になるという励ましの物語です。五城保育園では礼拝やお祈りを通して、子どもたち、職員、全てのひとりひとりの中にあるこの愛を見つめる時間を大切にしています。
(園長 西澤 献)
今月の主題
0・1・2歳児
~どれどれ~
・神さまに守られ、それぞれのペースで園生活に慣れていく。
・祈りや賛美が気持ちよくうれしい時になる。

3・4・5歳児
~動き出す~
・日常の生活の中で保育者や友だちと賛美し祈り、神さまを身近に感じる。
・祈りや聖書の話、賛美を大切にし、神さまがいつも一緒にいてくださることを喜ぶ。

2023年4月の聖句と主題

2023-04-01
今月の聖句
「子供たちをわたしのところに来させなさい。」
(新約聖書 マルコによる福音書10章14節)

 イエスは、神の愛を説明するときに、たびたび、「子ども」を引き合いに出しました。理由のひとつは、前もご紹介したかもしれませんが、当時は古代の社会で、現代のように「子どもの権利」の考えがなかった中で、という背景があります。神さまの愛は、力の強い人や権力のある人にではなく、立場の弱い人、助けを必要としている人、苦しんでいる人のところでこそ力となる、ということを伝えようとして、イエスさまは「子ども」をたびたび引き合いに出しました。
もうひとつ、イエスは、子どもならではのことがらにも注目していたと言われています。それは、子どもの目線には、大人になったら忘れてしまう様々なモノがあって、神の愛を知るにはそういったものが必要だということです。
 「信徒の友」というキリスト教の雑誌があるのですが、そこに載っていた詩をご紹介します。詩人の吉原幸子さんと言う人が書いた、「幼年連祷」という詩の中の一節で、「おとなたちはもう忘れてしまった、花びらはどんな味がするか。おさじはどんな重みがあるか。時計はどんな音がするか」というものがあります。
大人が忘れているようなこと、自分の心に素直になって、ものごとを感じること、いま与えられているあたりまえのことに耳を澄ますこと、そういった、まっすぐな気持ちから、人は神さまの愛と恵みに気づきます。それを今日の聖書で、イエスは、「子ども」を引き合いに出しながら語っています。
(園長 西澤 献)
今月の主題
0・1・2歳児
~はじめまして/であう~
 ・神さまからお預かりしている大切な存在として育まれる。
 ・春の自然にであって喜ぶ。

3・4・5歳児
~よろしくね~
 ・保育者と祈り、賛美する中で見えない神さまを知る。
 ・神さまの愛に包まれていることを感じながら安心して新しい生活を始める。

2023年3月の聖句と主題

2023-03-01
今月の聖句
「強く、雄々しくあれ。」
(新約聖書 ヨシュア記1章5~6節)

 聖書を開いてみると、イエスさまのことが書いてある新約聖書の前に、旧約聖書という分厚いものが付いていることに気が付きます。この旧約聖書は、天地創造から始まり、イエスの誕生の前までの神さまと人間の出会いの物語です。
 今月の聖句は旧約聖書の中の古い物語ですが、神さまがヨシュアという人に語った言葉です。ヨシュアは古代のイスラエルの世界で、いつも神さまを信頼して、苦しいときも挫けることのなかった古代イスラエルの勇敢な戦士です。ヨシュアは部族のリーダーとなるとき、神さまの声を聞きました。それが今月の聖句で、「わたしはモーセと共にいたように、あなたと共にいる。あなたを見放すことも、見捨てることもない。強く、雄々しくあれ。」と神さまから言われました。
 孤独やひとりぼっちというのは、人間にとって本質的にとてもつらいことです。その中で今月の聖書で神さまは、「わたしはあなたと共にいる」といってくださっています。「あなたを見放すことも、見捨てることもない」ということを神さまがおっしゃっています。キリスト教は神さまの愛を信じる宗教ですが、”神さまの愛”というのは、簡単に言うと「わたしたちはひとりじゃない」ということにつながっています。
 この聖句を読みながら思いますが、五城保育園の子どもたちや保護者の方々、職員、関係するすべての人々ひとりひとりが神さまに愛されていて、「見捨てられることはない大切な存在」だと改めて思わされました。もうすぐ新しい年度を迎えます。キリスト教精神を掲げる五城保育園は、また来る新しい年度も神の愛と人への愛を確信しつつ職員が一丸となって、ひとりひとりが互いを大切にし合う、人と人との心が通い合った保育園となることを目指し、日々前進していきます。
(園長 西澤 献)
今月の主題
0・1・2歳児
~ひろがる~
 おおきくなった
 ・戸外に出て春の訪れを感じる。
 ・どんなときも神さまが一緒にいることを感じる。

3・4・5歳児
~みんなちがってみんないい~
 おおきくなった
 ・季節の変化を感じ、春を見つける。
 ・いつも一緒にいてくださる神さまに感謝する。

2023年2月の聖句と主題

2023-02-01
今月の聖句
「ここに愛があります。」
(新約聖書 ヨハネの手紙一4章10節)

 今月の聖句全体は、「神は御子をお遣わしになりました。ここに愛があります。」となっています。早いもので1月も終わろうとしていますが、このあいだ保育園のみんなでお祝いしたクリスマスに、イエス・キリストが、この世界に生まれてくださいました。神さまの愛を、知らせるためにです。その神さまからの贈り物の中に、愛があります。イエスの誕生という神さまがすでにくださった事実の中に、愛が現実化しているということです。神さまの愛は、言葉だけではなくてイエスの誕生という具体的な形でこの世界に現実となったように、わたしたちのあいだでも、頭の中・理屈の中だけではなくて、思いやりや助け合いや寄り添い合う心が生まれるように神さまが導いてくださいます。
 神さまのことは目には見えなくても、イエスの誕生という目に見える事実によって、神がこの世界のすべてを愛していることがわかります。保育園のお祈りでは、職員も子どもたちも、お祈りの最後に、「このお祈りをイエスさまのお名前を通して御前(みまえ)にお捧げします」と声をそろえて唱えます。
 今日の聖句の、「ここに愛があります」の「ここ」は、神さまの愛の届くところ、すべての場所のことです。イエスさまを通して、本当に「どこにでも」、”ここにも、あそこにも”、ということです。神さまの愛は、この世界の「どこにでも」届いていて、「どこにでも」愛はあります。そして五城保育園では、キリスト教精神に立って、職員も子どもたちもみんなでこの神さまの愛を大切にしています。2023年ももう1カ月が過ぎましたが、この1年間もまた、五城保育園の中にいつでもどこにでも愛がありますように、ひとりひとりみんなの心が互いに通い合いますように、共に願いましょう。
(園長 西澤 献)
今月の主題
0・1・2歳児
~あそぼう~
 ・自分ですることを望み、できるようになったことを喜ぶ。

3・4・5歳児
~あそぼう~
 ・友だちと遊びを共有し、楽しむ。
 ・神さまに守られ愛されていることを知る。
社会福祉法人五城福祉会
五城保育園
〒983-0842
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