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今月の聖句と主題

2021年10月の聖句と主題

2021-10-01
今月の聖句
「あなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい。」
(新約聖書 ルカによる福音書10章20節)

 わたしたちの暮らす世の中では”わかりやすい”ものといえば、目に見えるものです。具体的なモノや数字で測れる成果によっていろいろなことに納得しながら、日々を生きています。
 今月の聖句は、少し難解な内容になっています。聖書では「神さまのいるところ」が「天」と言われます。日本語でも「天を仰ぐ」と言ったりしますが、生き方や人生の問題を考えるとき、聖書の時代の人々は、自然に空を見上げていたのだと思います。またキリスト教の世界では、名前を知る、名前を呼ぶことは、その人の存在を認めることだと言われます。「名前」はおそらく、その人の人格を表すいちばん大切なもののひとつです。
 その「名前」が「天」にあるということで、今月の聖句は、目に見えないことを喜ぶ生き方を勧めています。わたしたちの存在は、信頼や思いやりなど、見えないものにも実はたくさん支えられていると、この聖句は伝えています。
 仕事に生活に、何かと忙しい現代社会です。目に見えないものにあえて目を向ける機会は、少ないかもしれません。キリスト教主義の五城保育園では、毎月の職員会議の中で聖書に触れる時間があります。8月から、ゆり組の子どもたちの聖話の時間が始まりました。みんなで楽しく聖書のお話を聞いています。
 今年も秋から冬にかけて、五城スポーツフェスティバルをはじめイベントが増えてきます。五城保育園で働くわたしたちが、そして子どもたちひとりひとりが、信頼や感謝、助け合いの心といった、目に見えないけれど大切なものをしっかりと見つめながら、共に喜び合って日々を過ごしていきたいと思っています。
(副園長 西澤 献)
今月の主題
0・1・2歳児
~やってみる・たのしい~
・保育者と一緒に賛美したり祈ったりする。
・自然の中のおもしろさや季節の変化を感じ、様々なものに触れながら楽しむ。

3・4・5歳児
~はずませて~
・ひとりでも友だちとでも、心と身体をはずませ夢中になって取り組み、深めたり、創り出すことを楽しむ。

2021年9月の聖句と主題

2021-09-01
今月の聖句
「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。」
(新約聖書 ヨハネによる福音書13章34節)

 保育園の中を歩いていると、保育園の子どもたちが元気に挨拶をしてくれます。私も日頃できる限り声をかけていますが、子どもたちの方から声をかけてくれることも多いです。「おはよう」、「ばいばい」、「何してるの」。このひとことから、いつも元気をもらっています。ひとことであっても、声をかけあうと、お互いに心が満たされます。
 マザー・テレサという人がいます。カトリックの修道女で、1979年にノーベル平和賞を受賞しました。そのマザー・テレサが、「愛の反対は無関心である」と語りました。愛の反対は憎しみではなくて、むしろ関心を持たないことなのだということです。人を大切にするには、関心をもって気に掛けることがその第一歩なのかもしれません。
 世の中、すべての人と互いにわかり合い認め合うことができれば、それに越したことはないと思います。でも、それがなかなか難しいというのが私たち人間の心の現実です。そこで、今日のイエスの言葉を見てみたいと思います。「わたしがあなたがたを愛したように」と言っています。私たちにできない部分は、神さまが私たちの心を補って、足りない部分を満たし助けてくださると、聖書は考えています。
 他人を愛するのは難しいときもありますが、私たち人間には誰でも、神さまによって生まれつき他人を愛する力が備えられていることもまた、確かなことだと思います。私たちは、その「愛の力」を信頼する者でありたいと願っています。人間同士がお互いに理解し合い、認め合い、尊重し合えるとしたら、その始まりは、お互いに関心をもって人の気持ちに寄り添う心からではないかと思います。
(副園長 西澤 献)
今月の主題
0・1・2歳児
~のびのびと~
・神様が造られた自然を感じる(空の雲・風等)
・保護者や友だちとのやりとりを楽しみながら、のびのびと過ごす。

3・4・5歳児
~心かよわせて~
・遊びの中や礼拝の中で、神様が造られたいのちのおもしろさやすばらしさに心をとめる。
・友だちと時と場を共有して遊び、楽しさにも心をかよわせて過ごす。

2021年8月の聖句と主題

2021-08-01
今月の聖句
「憐み深い人々は、幸いである。その人たちは憐れみを受ける。」
(新約聖書 マタイによる福音書5章7節)

 新しい年度も4か月がたちました。私自身も五城保育園に入職して4か月がたちました。先月はゆり組のおたのしみ会、そして毎月のお誕生会などを共に過ごし、子どもたちが自分らしくのびのびと、楽しそうに過ごしてくれている様子に嬉しく思いました。
 聖書の中でイエスは「憐み深い人々は、幸いである」と言います。「憐み」は聖書独特の用語ですが、自分のことと同じくらい、相手のことを考える気持ちのことです。たとえ自分が何も得ていなくても、愛によって手を差し伸べることです。誰かと向き合うときに、「相手はどのような思いを心に抱くだろうか」、「あの人はどのような気持ちだったのだろうか」と想像してみる力でもあります。「憐み」の気持ちは、許したり、待ったり、与えたり…いろいろな形になって、現れます。
 「憐み深い人々は、幸いである」と聖書が言うとき、そうやってお互いに、心を通わせ合うことを目指しています。争ったり対立し合うよりも、そのほうが私たちの心は満たされると聖書は教えています。
 聖書には、私たち人間はお互いに、完璧な人間ではないと示されています。誰でも、やさしいときもあれば自分勝手なときもあると思います。得意なこともあれば苦手なこともあると思います。そのような私たちに、イエスは、「幸い(さいわい)」な生き方を教えています。それは私たち大人や子どもたちが、お互いの個性や特性を尊重し、ありのままで認め合うことから始まります。日々の保育の働きには当然、財源や便利なモノも必要ですが、イエスの語る心の豊かさも、大事にしていきたいものです。
(副園長 西澤 献)
今月の主題
0・1・2歳児
~ゆったりと~
・神様や周りの人に守られ、愛されていることを感じる。
・家族や保育者とゆったりとした時間を過ごし、心を満たす。

3・4・5歳児
~祈り合う~
・普段とは違う経験もある中、いつまでもどこまでも神さまのお守りがあることを感じる。
・暑さの中、夏ならではの遊びを喜び、ゆったりと遊ぶ。また心身の休息の時をもつ。

2021年7月の聖句と主題

2021-07-01
今月の聖句
「勇気を出しなさい」
(新約聖書 ヨハネによる福音書16章33節)

 どれだけ年齢を重ねても、初めての経験は緊張して落ち着かない気持ちになるものだと思います。私たち人間は、わからないこと、知らないことを前にして、どこか落ち着かない気持ちになるものです。
 今日の聖書の中でイエスは「勇気を出しなさい」と語りました。実際に聖書を手に取ってこの聖書箇所を開いてみると、より正確には「しかし、勇気を出しなさい」と書かれています。「しかし」という「逆接」を意味する接続詞が付いています。イエスの周りに集まっていた人々はきっと、勇気をくじかれてしまいそうな出来事や心配な気持ちを、それぞれに抱えていたのでしょう。それでもイエスは「しかし、大丈夫。勇気を出しなさい」と語っています。
 どんなときでも私たちはひとりではないと、イエスは伝えたかったのだと思います。五城保育園の子どもたちも日々、様々なことを感じながら過ごしていると思います。もしかしたら、ときには不安なこと、心配に思うことも出てくるかもしれません。でも、弟子たちのそばにイエスがいたように、いつでもそばに信頼できる大人の方々や、助け合えるお友達がいることは、子どもたちにとって大きな励みになると思います。そして聖書によれば、私たちひとりひとりのそばに神さまもいてくださいます。いつでもどこでも何があっても、神さまはそばにいてひとりひとりを大切に思い、愛で包んでくださっています。私たちは、その神さまから勇気をもらって、前に進むことができると語られています。
 「あなたは大切で、愛されている」ということを、子どもたちにも伝えていきたいと思います。五城保育園の子どもたちが、今日のイエスの言葉のように「勇気」を携えて、いろいろなことに取り組み成長していってくださることを願います。
(副園長 西澤 献)
今月の主題
0・1・2歳児
~きもちいい・やってみたい~
・保育士と一緒に祈る。
・水や砂に触れて、夏の遊びを楽しむ。

3・4・5歳児
~心ゆくまで~
・讃美歌を歌ったりお祈りすることが、生活のひとこまとなる。
・遊びの中で、表現すること、探求すること、交わることを心ゆくまで。

2021年6月の聖句と主題

2021-06-01
今月の聖句
「野原の花がどのように育つかを考えてみなさい」
(新約聖書 ルカによる福音書12章27節)

 聖書によればイエスは、町や村を巡り歩き教えを述べている中で、弟子たちに「野原の花の育ち方」を問いかけたことがあったと記録されています。野原の花の育ち方というと、「勝手に育つ」というのが、一般的な感覚ではないかと思われます。ところがイエスはこの直後に、「野原の花は、働きもせず紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。」と言いました。
 「栄華を極めたソロモン」とあります。聖書の舞台であった古代のイスラエル地域の歴史の中で、特に繁栄した時代が、ソロモンという王様の統治した時代でした。その王国には各地から富が集まり、政治的な力も強く、まさに栄華を極めました。ソロモン王自身も、豪華で裕福な生活をしていたと思います。
 イエスは、そのソロモンの築いた大都市の街並みよりも、野原に咲いている名もない小さな花のほうが美しいと語りました。神さまが造られた命は、人間の手で作られたどんなものよりも、大切でかけがえのないものだということです。
 人は大人になればなるほど、道端や野原の花に目を向けることは少なくなるように思います。私はときどき五城保育園の子どもたちのお散歩に、ご一緒させていただいています。子どもたちは、たんぽぽやつつじ、色とりどりの花を楽しそうに集めています。
 野原の花や道端の花は、小さいけれども神さまによって造られ守られている大切な命だと聖書は伝えています。この聖句から、命の大切さを感じる心を改めて学ばされます。子どもたちそしてすべての人が、神さまに守られ愛されて生きています。そのイエスの教えを心に留めながら、保育の働きを続けていきたいと今日の聖書から思わされます。
(副園長 西澤 献)
今月の主題
0・1・2歳児
~なにかな?/ 気づく~
・保育者の祈りのことばに心を合わせようとする
・まわりのようすに気づき、興味関心をもつ

3・4・5歳児
~やってみたい~
・保育者と友だちと礼拝を守りながら日々を歩む
・泥、砂、水に触れることを楽しみ、様々な感触を体験する
社会福祉法人五城福祉会
五城保育園
〒983-0842
仙台市宮城野区五輪1丁目4-20
tel 022-257-0458
fax 022-257-0458
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